代表 若菜 由利子
住所 〒164-0014  中野区南台4-53-12
TEL 03-3381-9149

 京王線笹塚駅北口から十号通り商店街、十号坂商店街を抜けた静かな住宅街のなかに、若菜たばこ店さんがあります。お店を訪れると、3匹の元気なホワイトペキニーズのワンちゃんたちがお出迎えをしてくれました。明るく仲むつまじいご夫婦にお店のお話を伺ってきました。

創業されたのはいつ頃ですか?

店主の由利子さんとご主人、愛犬のジュンちゃん、リンちゃん

 由利子さん:昭和38年です。お店を始めたのは義母ですね。最初の頃は義母がお店をずっとみていて、私は少し手伝うくらいだったのですが、義母もだんだん年をとってきまして、それで私が注文からすべてお店をみるようになりました。お店が私の名義になったのは3年前ですね。

常連のお客様はやはりご近所の方々でしょうか。

まちのたばこ専門店です。

 由利子さん:そうですね。義母は去年亡くなったんですけど、生前はよく、義母がお店をやっていた頃からのお客様に「おばあちゃん元気?」なんて声をかけていただきましたね。ですから、義母の代からのお客様もいらして下さいますし、あとは犬たちが目当てで来て下さるお客様もいます。犬は3匹いて、母親がネネ、兄妹のジュンとリンです。犬はけっこう店番をしてくれるんですよ。ひとりの時、ちょっと家のほうにいても、お客様が来ると犬が出て「わんわん」って教えてくれますから。

お店をしながら3匹の犬のお世話は大変ですか?

ウインドーの飾り付けも華やかです。

 由利子さん:今は主人がおりますので、散歩などは、どちらかがお店にいる時にできますけど、主人がまだお勤めしていた時はお店を開ける前に散歩に行って、買い物に行く時などはお店を閉めちゃっていました。以前は自動販売機がよく働いてくれていたので、お店を閉められましたけど、タスポ導入以降はそういうわけにもいかなくなってしまって(笑)。自動販売機の売り上げは下がったんですけど、手売りがとても伸びたので、全体の売り上げとしては増えました。去年の7月からは年中無休で、営業時間も延ばしました。タスポを持っていても窓口に私がいれば、窓口で買ってくれるお客様も多いですね。私も、だいたいお客様のお顔を見て、どの銘柄かはわかりますから自動販売機より早いですしね。

お店に出ていて嬉しかったことを教えてください。

色鮮やかに陳列されている、窓口前面のショーケース

 由利子さん:今までは自動販売機で買ってくださるお客様が多かったから、どういう方がお客様なのかわからなかったんです。でも最近はお店のほうに来てくれるお客様が多いので、対面してお話して「ああ、こういう方がお客様だったのか」ってわかっただけでも嬉しいですね。
 ご主人:近所のお年を召した方で、私や女房と話したりすることが楽しくて、お店に来て下さるお客様が結構いらっしゃるんですよ。街の燈台とか言いますけど、そういうものを心がけていて、それが結構うまくいっているのかな、というのは感じますね。

お店を営む上で気をつけていらっしゃることは?

ストックも綺麗に整頓されています。

 由利子さん:ライターひとつ買ってくださるお客様、一万円札で買って下さるお客様にも、いつでも笑顔で対応することですね。お客様が気持ちよく来て下さることが一番ですから。あとは、今までは自動販売機がメインでしたから、自動販売機に入っていない銘柄はお店にあってもほとんど売れなかったんです。でも去年の7月からは対面販売が多くなるからと思って銘柄を増やしました。お客様のご要望もありましたしね。笑顔を忘れずにお客様第一を心がけています。

周辺案内

笹塚十号通り商店街

 笹塚駅北口を出て、甲州街道を渡るとすぐに賑やかな笹塚十号通り商店街にあたります。道幅の狭い商店街にひしめくたくさんのお店には活気があり、東京下町の風情が感じられます。笹塚十号通り商店街を抜けると、笹塚十号坂商店街になります。

東京都渋谷区笹塚2-41
京王線 笹塚駅下車 徒歩1分

玉川上水緑道

 玉川上水は多摩川上流の羽村取水堰から、新宿区の四谷大木戸に至る総距離約43kmの上水路です。笹塚駅南口を通る玉川上水緑道は整備され、道の両側には桜の木が植えられているなど、散歩をしながらの探索が楽しめます。

東京都渋谷区笹塚1丁目地内
京王線 笹塚駅下車 徒歩3分

編集後記

 由利子さんの趣味は犬の服を作ることだと仰っていました。ネットオークションで手作りの服を売ったりもするそうです。取材に伺った日も3匹のワンちゃんたちは、由利子さんお手製の可愛い服を着て元気に走り回っていました。明るいご夫婦と看板犬のいる、温かい街のたばこ屋さんでした。