代表 | 平井 辰巳 |
---|---|
住所 | 千代田区三崎町 |
日本大学、明治大学、順天堂大学、その他高校や専門学校等、教育機関が密集している学生の街、水道橋。近くには東京ドームや後楽園等の施設もあり、通りにはとにかく若い人たちがあふれています。そんな活気に満ちた環境の中で、たばこ屋さんと文房具屋さんを兼ねた店舗を運営していらっしゃる平井商店さんにお話をお伺いしてきました。
ご家族で経営されているんですか
そうですね。私と息子を中心に基本的には身内で切り盛りしています。一応株式会社にはなっていて、今の段階では私が社長なんですが、私はたばこの方の注文等を手がけるだけで、文房具の方は仕入れを含めてすべて息子に任せています。
文房具も扱われているんですね
文房具もたばこも同じ時期に始めたんですが、私の親の代からだから、かれこれもう50年ぐらい経つかなあ。お店の作りは何回か手を入れましたけれどね。
私の親が、商売を始める前はもともと建築をやっていたもんですから、現場の仕切りなんかは自分でやっていましたね。戦争中は中野にいたんだけれど、そっちの家は戦争で焼けちゃったからね。大きな家だったから狙われちゃったのかね(笑)。それで親戚がいたんで水道橋に出てきたんだよね。私がまだ20歳ぐらいだったですかねえ。まだ学生だったですね。
今、売上的にはたばこの方がちょっと多いぐらいです。
当時と変わったところはありますか
大学なんかはそのころからちらほらあったけれど、今みたいに多くはなかったねえ。うちの店のまわりも全部広場だったからね。よく近所の子供たちが野球をやったりしていましたよ。後、この前の通りの向こう側に三崎稲荷っていう神社があるんだけど、毎月3回、8のつく日には縁日なんかがあってね、そりゃたくさんの人が集まってきたもんですよ。うちの前の通りにもずっと出店なんかが並んで、すごかったですよ。今はもうそういうのはなくなっちゃったけどね。
お客さんは学生さんが多いですか
大学だけじゃなくて、専門学校や予備校なんかもありますから、街には学生さんがたくさんいるけど、うちに来るお客さんは特別学生さんが多いって訳ではないね。半分に届かないと思うよ。たばこを買うお客さんで、若い女性のお客さんは増えたね。やっぱり女性が強くなったんじゃないの(笑)。
営業される上でご苦労はありますか
お客さんは働いている人や学生さんがほとんどだから、そういう意味では常連さんも多いんですよ。だから、自販機も含めて、とにかく品切れはしないように心がけています。最近はたばこの種類も多いからなかなか大変ですけどね。もう私も若くないから、後は息子に任せて、自分は今やっている仕事を本当に真剣にやろうってことだけですよ。それだけ。
ホームページをお持ちですね
文房具の方だけなんですけどね。そっちは全部息子に任せているんですが、自分で勉強して、ホームページを作ったりクーポン券を発行したり、いろいろやっているみたいですよ。文房具の方は配達もやっているから、一緒にたばこの注文も入れば嬉しいんだけどね、なかなかそううまくはいかないね。文房具の方は数年前から特定のものについて25%引きっていうのをやっているんですよ。まあ最近は100円ショップなんかも流行っているからね、これはこれで大変ですよ。だけどホームページを持っているとね、遠方から問い合わせや注文が入ったりするからやっぱり面白いよね。
周辺案内
学生の街
水道橋は大学等の教育機関が多く、平井商店さんのすぐお隣も日本大学の法学部の校舎がありました。他にもさまざまな学校がひしめく街には、若者向けのお店や飲食店もたくさんあって、とても賑わっています。
東京ドーム
水道橋と言えばやはり有名なのは東京ドームと後楽園。街を歩いていると時折ジェットコースター等のアトラクションに乗った人たちの悲鳴が聞こえてきます。通りを歩いていると、悲鳴が上がる度に驚いて見上げる人もちらほら。見ているだけで楽しいです。
編集後記
いろいろと楽しい冗談を交え、照れながらお話をされるご主人からは実直で明るい人柄が感じられました。たばこと文房具という営業形態は、まさに職場と学校が混在する水道橋にはぴったりの組み合わせ。しかもインターネット販売にも積極的に取り組んでいらっしゃる平井商店さんは、これからもこの街に無くてはならない存在としてご活躍されることでしょう。