代表 | 神立 英男 |
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住所 | 足立区西新井 |
都内でも屈指の初詣スポット“西新井大師”のすぐ近くで、“人と人との交流・ご縁”を大切に、まごころを込めたサービスで常連さんの心を掴む「神立園」さん。現在日本茶インストラクター取得に向けて勉強中のご主人の神立英男さんと、足立・荒川たばこ組合の婦人部長を長年務められた神立ますさんにいろいろなお話を伺ってきました!
お茶屋さんを始められたきっかけは?
ますさん:因果な商売なんですが、私が栃木のお茶屋の出ということもあり、自然とこの商売を始めました。主人が亡くなってからは息子が代表を務めていますが、お嫁さんもお茶屋の出身なんですよ(笑)。
創業当時は荒川区で10年間営業していましたが、昭和33年に当時新開地であった西新井に移転しました。 ここに移って2年目の時、税務署の調査が入ったんです。その担当者から「たばこ屋に適した立地」だとアドバイス頂いたことがきっかけでたばこも扱うようになったんです。
配達もされているんですか?
英男さん:3年前まで埼玉の越谷に支店がありましたが、父が亡くなってから人手が足りなくなったので向こうを閉めてこちらだけにしたんです。それでも向こうの方が「どうしても神立園のお茶が飲みたい」とおっしゃるので、週に2回は越谷までありがたく配達しています。お土産をもらったり、お茶屋に「お茶飲んでいきなよ」とか、かわいがって頂いています。
高齢化社会の中で、配達は強いニーズがありますので時代にマッチした商売の形ではないかな。お年寄りで買い物に行かれない方にとって、便利に使って頂いています。
お茶葉の管理が大変なのでは?
英男さん:最近では1キロずつの真空パックで来ますし、問屋でも保管用にマイナス20度の冷凍庫があります。
注文すれば宅急便で翌日には品物が到着する時代ですので、お茶葉の管理はとても楽になりました。だから1年中おいしいお茶が飲めるようになった分、逆に、新茶の時期に新茶らしくないという感じはしますね。
カウンターでいっぷくというお客様も多いのでは?
ますさん:たばこを買いに来たついでに、お茶を飲みながら1時間近くおしゃべりして帰る常連さんやわざわざ何軒もたばこ屋さんを通り越して、車でうちに買いに来られるお客様もよくこのカウンターを利用されます。「ここで一服つけていかないと元気がでない」と大変喜ばれています。
話をしたくてうちに来られるお客様に楽しく帰って頂くために、聞き手とはいえ要所要所で話を聞きださないといけませんね。でも「また来るよ」と楽しく帰って行かれるお客様を見るのが妙味ですね。
お店専用の駐車場がなくてお客様にはご迷惑かけているんですが、近くにあるコインパーキングに停められてわざわざいらっしゃるお客様には、100円ではありますが、のし袋に入れて駐車場代としてお渡ししています。感謝の気持ちですから。
お店の内装も素敵ですね
英男さん:四季折々の季節感を出すために年に10回は店内の飾り付けを交換します。店のPOPも今はパソコンで簡単に出せますが、昔は全部手書きでがんばっていたんですよ。縁があって、手書きPOP界では日本でも5本の指に入る、安達昌人先生という有名な方がこの近所に住んでいらして、その先生にいろいろとお世話になっていたんです。
今の店に改築したのが15年前になりますが、担当の設計デザイナーがブティックなどを多く手がけている方で、商品を洋服に変えてもおかしくないような店の雰囲気になるよう、照明・ディスプレイにこだわって設計して下さいました。
手作りの情報誌を発行されているようですが
英男さん:日本茶インストラクターの資格取得に向けて、お茶葉の歴史、製造法、栽培法などを改めて勉強し直しているところなんです。自分だけの知識だけではもったいないので「お茶っ葉通信」としてお客様にも情報をご提供しています。
資格を獲得したら、お店で日本茶のセミナーなどを開きたいですね。また、来年の新茶の時期までにはお店のホームページを作ってインターネット販売も試みてみたいですね。
周辺案内
西新井大師
東京都で初詣といえば3番目に入る西新井大師。境内の6ヶ所には70種、およそ4500株の牡丹が植えられ、 4月~5月中旬には満開の牡丹の花が咲き誇ります。
また、有名な塩地蔵は、この地蔵に供えられた塩をイボにすりつけるとイボが消えると信じられており、イボが消えたら塩を倍にして供えるといいます。
編集後記
商品POPや「お茶葉通信」、はたまたダイレクトメール用の広告も自分で作成されるという、とても器用な英男さん。英男さんの優しい笑顔は、定連のお年寄りの皆さんに大人気だそうです。そんな様子を拝見していると、『神立園に行ってまた1ついいことがあった』と笑顔で帰っていかれる定連さんの様子が目に浮かんできます。