代表 | 石川 活叶 |
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住所 | 江戸川区中葛西3-14-16 |
TEL | 03-3688-2769 |
東京メトロ東西線・葛西駅から線路沿いに西へ少し歩くと、たばこ、お菓子・駄菓子などの食品、生活用品を扱う石川商店さんがあります。
最近では駄菓子屋さんが減ってきたこともあり、テレビ取材や街ぶらロケなどでお店が紹介されることも多いのだとか。
こちらで長くご商売を営むご主人にお話を伺ってきました。
お店の創業はいつ頃でしょうか?
ご主人:昭和49年ですから、もう45年くらい経ちます。食品から日用雑貨まで扱う昭和の商店です。
もともと私はアイスクリームの卸をしていたんですが、冬はヒマになってしまうんですよ。それで、冬場の対策をしなくてはというときに、このあたりの区画整理があって、駅にも近くていい場所だと思い、ここでお店を始めたんです。
当時はスーパーもそんなになかったから、地域の人はこういうお店をよく利用してくれました。それから徐々にスーパーやコンビニ、最近はドラッグストアやディスカウントストアのような競合店ができましたね。
だからうちのような個人商店はどんどんなくなったけど、未だに私がお店を続けられるのは、通ってきてくれるお客様のおかげです。
昔から通ってきてくれる常連さんがいらっしゃるんですね。
ご主人:そうですね。うちは駄菓子を扱っているんですが、昔、親子で駄菓子を買いにきてくれていた子供さんが大人になって、今度は自分のお子さんを連れて来てくれる。親子三代で来てくれたりしますよ。
この時期(8月)お盆には、地方や海外に行っていた人が実家に帰省したときに、うちに寄ってくれて「おじさん元気?」なんて声をかけてくれるんです。ありがたいですよね。ですから、盆正月も営業しています。
皆さんの思い出の店というか、懐かしい風景になっているのかもしれません。
確かに、駄菓子屋さんは最近見なくなったので懐かしいです。駄菓子を始め、商品の品数豊富ですが、ひとつひとつにご主人手描きのポップがついているのも素敵です。
ご主人:新しく仕入れた品物は自分で食べてみて、ポップを書きます。中身を知らないと、お客様にお勧めできないでしょ。
親子連れで駄菓子を買いに来たお母さんに、賞味期限の近い食品をセットにして安くして、「こういう料理にも使えますよ」って提案したりしています。
長年商売をしてきていますが、お店は私にとって仕事場であり、遊び場でもあるから、こういうポップを書いて楽しんでるんですよ(笑)。でも、たばこが売れるのが一番ですよ。袋は要らないし金額は大きいし、経費がかからないですから。
たばこは開店当初から扱っていたのでしょうか?
ご主人:販売の許可がおりたのは、お店を始めて5年くらい経ってからです。昭和50年代から売り始めたので、当時はどこのお店もそうだったと思いますが、すごく売れましたよ。
今、たばこはすごく落ち込んでしまって、時代もありますが残念ですね。たばこのお客様は常連さんがほとんどなので、顔を見たらすぐたばこを出しています。常連さんが来る頻度で仕入れも行うので、常に店に出ていないとだめですね。
ご商売を営む上で気をつけていらっしゃることは?
ご主人:お客様が必要なときに、必要なものを必要なだけ買えるお店にしておくということですね。地域密着型の小さいお店なので、どういうお客様が何を買っていったのかというのがわかりますから。それが仕入れのポイントにもなります。
それから、お客様に「いらっしゃいませ」と言うことも大切ですけど、「こんにちは」って声をかけるほうが、お客様のほうも返事をしてくださるし、そこから会話が生まれることもありますよね。
挨拶から始まるお客様との会話を大切にしています。
周辺案内
長島1号公園
葛西区民会館前にある子供たちが楽しく遊べる公園。カラフルな複合遊具やジャブジャブ池など、充実した設備をそなえている。木陰やベンチもたくさん置いてあるので、休日は家族連れで賑わう。
江戸川区中葛西3-21
東京メトロ東西線「葛西」下車徒歩5分。
江戸川原爆犠牲者追悼碑
江戸川区原爆被害者の会が中心となり、区内でお参りできるよう建立を働きかけて昭和56年に完成した広島・長崎の原爆犠牲者の追悼碑。碑に手を合わせると、広島・長崎のほうを向くよう建てられている。
江戸川区中葛西3-22-1
東京メトロ東西線「葛西」下車徒歩5分。
編集後記
ご主人は葛西で生まれ育ったそうです。そのため、地域の歴史にも詳しく、いろいろなお話が聞けました。
取材に訪れた8月は、子供たちの夏休みということもあり、たくさんの子供たち、親子連れが楽しそうに店内の駄菓子を吟味していました。
親子三代で通うファンもいるという石川商店さん。子供も大人も楽しめるお店をこれからもずっと守っていってください。