代表 | 椎名 洋有 |
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住所 | 荒川区東尾久5-17-16 |
TEL | 03-3893-5679 |
都電荒川線と、2008年に開業した日暮里・舎人ライナーが交差するという、珍しい光景が見られる熊野前駅。
鉄道マニアの間では、駅前のこの光景が人気なのだとか。そんな熊野前駅前から続く長い商店街・はっぴいもーる熊野前の中程に位置する椎名商店さん。食器・キッチン用品とたばこを扱う、間口の広いお店です。
こちらで長くご商売を営むご主人と奥様にお話を伺ってきました。
お店の創業はいつ頃でしょうか?
ご主人:昭和30年頃かと思います。私の父が瀬戸物、家庭用品のお店として開業しました。たばこの販売もすぐに始めたと思います。
このあたりも最初から商店街というわけではなく、うちが開店した頃はお店がパラパラある程度だったけど、だんだん増えて商店街になっていきました。
ご主人はお店を継がれてからどれくらいですか?
ご主人:もう50年くらいかな。会社員なら退職して年金生活ですよね(笑)。友達はみんなそうです。商売には定年がないからずるずる働いてしまいますが、健康のために動いていると思えばいいね(笑)。
今はやめましたが、20年近く民生委員をやっていました。商店街のほうも前は理事をやっていたけど、今は会計監査をしています。商店街や地元のいろいろなイベントを手伝ったりしています。
奥様:主人は民生委員を長くやっていたこともあって、お年寄りを大切にして、ボランティアにもよく参加します。下町ですから、人と人との繋がりを大事にしているんです。
素晴らしいことですね。いろいろな役職に就かれてもいるし、大変かと思いますが、ご主人の趣味が卓球と伺いました。
ご主人:卓球は30年くらいやっています。毎週金曜日に通っています。
試合は日曜日が多いのですが、家内がフラダンスの先生をやっていて、日曜はフランダンスの日だから、店番をしなくちゃいけない。なかなか試合には出られないんですよ。
店はヒマだけど卓球は忙しいです(笑)。
奥様:最初は私も卓球をやってみたんです。主人と二人でできる趣味がいいなと思って。
でも上手にならなかったから卓球をやめてフラダンスを始めたんですよ。そうしたらあっという間に指導者になれました(笑)。
卓球はなかなか芽が出なかったんですけどね。
奥様はフラダンスのほうに才能があったんですね(笑)。たばこのお客様は地元の方が多いでしょうか?
ご主人:そうですね。みんな馴染みで、カートンで買ってくれる方が多いです。
顔を見れば、銘柄がだいたいわかりますね。ですから、在庫の管理もある程度は読んで、あまり多くを取って古くならないようにしています。
お客様にしても、賞味期限内であっても、ちょっと日付が古い感じがしたら気になるでしょ。そこは気をつけています。
それでは、ご商売をされる上で気をつけていることは?
ご主人:お客様に喜んでいただくことかな。商売ということだけではなく、たばこ屋は街の灯台のようなものだから。
例えばこの裏に女子医大があるので、よく道順を聞かれます。そういうちょっとしたところで丁寧に応対するとか、近くに尾久小学校があるので、子供たちを見守ったりします。
うちにも孫がいるので、小さなお子さんのことは気になるよね。他人の子供という感じがしないです。「子ども110番の家」をやったりして、地域全体のことを見ています。
周辺案内
伏見稲荷 杉野中尉殉難の碑
大正6年、陸軍工兵杉野治義中尉が陸軍野外飛行で下志津から所沢へ帰航中、突風に襲われ尾久村の水田に墜落し、航空界初期の犠牲者となった。この尊い犠牲を忘れないよう、追悼の意を込めて石碑が建てられた。
荒川区東尾久5-6
都営日暮里・舎人ライナー・都電荒川線「熊野前」下車徒歩3分。
はっぴいもーる熊野前商店街
熊野前駅すぐの場所から、全長約480メートルにわたる商店街。飲食店、洋品店、日用雑貨店など種々様々な80のお店が軒を連ね、地元の人々の大切な買い物の場になっている。
荒川区東尾久5―17-13(商店街組合事務所)
都営日暮里・舎人ライナー・都電荒川線「熊野前」下車すぐ。
編集後記
趣味とはいえ、ご主人の卓球熱は相当なものだと感じました。
また、奥様はお店のすぐ近くでフラダンスの教室を開講しており、シイナ ナーレイアリィというお名前で先生をしています。ちなみに、ナーレイは美しいレイ、アリィは王冠という意味だとお聞きしました。
親切なご主人と明るい素敵な奥様のいる椎名商店、お近くをお通りの際はぜひお立ち寄り下さい。