代表 | 楠本 賢三 |
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住所 | 〒151-0053 渋谷区代々木1-33-3 |
TEL | 03ー3370-5072 |
JR山手線、中央・総武線と都営地下鉄大江戸線が乗り入れる代々木駅。新宿に近いこともあり、周辺には様々な企業や、専門学校があり、人出が絶えることはありません。この代々木駅西口前にお店を構える楠本商店さんの楠本ご夫妻にお話を伺ってきました。
お店の創業はいつ頃でしょうか?
ご主人:昭和44年です。場所はずっと変わりませんが、たばこ屋の前は寿司屋をしていました。
奥様:寿司屋は、昭和30年代のことですが、店が狭くて、お手洗いも裏にある共同のものでした。生ものを扱う店ですから、衛生面が第一なので、だったらここは、たばこの店にして、私が店番をして、主人は職人として、他の寿司屋に勤めに出るようにしようかという話になりました。でも、たばこ屋として店を始めたら、とても売れて忙しくて、私ひとりではできなくなってしまったんです。ですから、主人と二人でたばこ屋をやることにして、今に至ります。
昭和40年代ですと、たばこも売れて忙しかったでしょうね。
奥様:営業の方も一所懸命やってくださって、売り上げの成績もぐんぐん良くなっていったんです。飲み物も置いていたんですが、その頃はコカ・コーラが全盛だったんですよ。飲料の自動販売機はなく、店売りでしたが、とても売れましたね。たばこと飲料で十分でした。すごく忙しかったです。
もともとこのあたりは会社や専門学校が多いのですか?
奥様:昔はこのあたりは住宅地だったんです。そのときは、奥様方がご主人のためにたばこを買っていくことが多かったのですが、だんだん予備校や専門学校が増えて、今はビジネスマンのお客様が多いです。
ご主人:お客様は常連さんがほとんどですが、最近は新しいお客様も増えました。専門学校の学生さんも多いですが、外国人が日本語を学ぶ日本語学校が近くにあるんですよ。韓国人や中国人の学生さんがいらっしゃいます。外国人の方でもあまり若く見える人には、身分証明書を見せてほしいと言います。「日本に来たら日本のルールを守らないとダメだよ」って。
なるほど。外国の方は特に年齢がわかりづらかったりしますよね。
ご主人:でも、皆さんご存じで、スムースに学生証を見せてくれたりしますよ。僕は外国人のお客様に「国はどこ?」って聞くんです。スペインの方だったら「グラシアス!」、中国の方だったら「謝謝!」と言うと喜んでくれます(笑)。
奥様:専門学校で、デザインの勉強されている方が種類を多く買っていってくださったりします。たばこの種類は250種くらい置いてあります。
商売をされる上で心がけていらっしゃることは?
ご主人:朝は7時から営業していますが、開店の時間をきっちり守ることですね。代々木駅の中でもたばこは買えるのですが、わざわざ駅を降りてうちに買いに来てくれるお客様もいらっしゃるんですよ。駅の改札からは店が開いているか見えないので、せっかく来てくれたのに閉まっていたらお客様に悪いでしょ。
奥様:お客様に気持ちよくお買い物していただくことが大事ですよね。このへんの会社に長くお勤めしていて、定年退職されるお客様もわざわざご挨拶しに来てくださったりします。「寂しくなりますね」ってお話をしたり。代々木のお客様はいい方ばかりですよ。
周辺案内
明治神宮
明治天皇、昭憲皇太后をおまつりする神社。森厳な内苑と、聖徳記念絵画館を中心にスポーツ施設を有する外苑、綜合結婚式場の明治記念館とから成り立っている。初詣は例年日本一の参拝者数を集める神社としても知られています。
渋谷区代々木神園町1-1
JR山手線「原宿」、東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前」下車徒歩0分
平田神社
江戸時代後期の国学者、神道家、思想家、医者である平田篤胤をまつる神社。篤胤の著作物は、江戸時代の庶民にも支持を得て、国学思想の普及に多大な貢献をした。学問文化、医学健康、世直しの霊験あらたかな神様として知られている。
渋谷区代々木3-8-10
JR山手線「代々木」下車 徒歩5分
編集後記
とても明るく楽しくお話をしてくださったご主人と奥様。ご主人は、たばこが好きで、ご商売が好きで、毎日楽しみながらお仕事をしている、と奥様が仰っていました。奥様も、お客様との触れあいは楽しく、会話も弾むとのこと。ご夫婦仲むつまじく、楽しんでご商売をされている様子が伝わり、店を訪れた人が笑顔になるようなたばこ屋さんでした。