
代表 | 山崎 政美 |
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住所 | 〒140-0004 品川区南品川1-7-23 |
TEL | 03-3471-8059 |
旧東海道の風情ある商店街にあるたばこ屋さん、昔は品川宿と呼ばれていたこの辺りは、お寺や神社も多く、品川駅周辺のビジネス街とは違った、のんびりとした下町情緒に溢れた雰囲気、優しく穏やかなご主人と、元気で明るい奥様の営む歴史あるお店にお話を伺ってきました。
創業はいつ頃になりますか?

ご主人:100年以上経ちますね。昔は宿場通りということで、道は一本しかなかったから、参勤交代なんかも、みんなここを通ったんですよ。私が子供の頃はまだ舗装してなかったから、通りは土でしたけどね。お店もズラッといっぱいありましたよ。今は少なくなっちゃいましたけどね。
ご主人で何代目でしょうか?

ご主人:3代目です。たばこの他に雑貨を扱い始めたのは戦後ですね。その当時は荒物みたいなものを扱っていました。火箸なんかも置いていましたよ。
たばこを扱っていると昔なじみのお客様も多いでしょうね。

ご主人:そうですね。お年を召したお客様など、未だに買いにきてくれます。
奥様:だから、たばこを買いに来たお客様には、また来てくれるように、精一杯親切にしています。お客様は神様という気持ちでね。ドライブスルーじゃないけど、子供を連れて自転車に乗ったお母さんには、「おりないでいいから、そこにいてね」って私がたばこを持って行くの。車で買いに来てくれるお客様にも、たばことお釣り銭を用意して持って行きます。ファーストフード店に負けないくらい便利よって(笑)。
それでは、逆に奥様がお店にいないときはお客様に心配されるでしょう。

ご主人:言われますね。「今日は奥さんいないの?」なんて(笑)。
奥様:保育園児を連れたお父さんが、たばこを吸いたいときなんかは、お店の前で吸ってもらって、その間私が子供さんと遊んだりして、それが楽しみなの。その家族が旅行に行ったときに、子供さんが「たばこ屋のおばちゃんに」ってお土産を買ってきてくれて、嬉しかったですよ。
奥様はもともとご商売をされていたのですか?

奥様:いいえ、実家はサラリーマンの家庭で、私はお店屋さんにお嫁に行きたかったの。私が勤めていた頃、近所に印刷屋さんがあって、その印刷屋さんの人に誰かお店屋さんで、いい人いないかしらって言って、主人を紹介してもらったんです。主人のご両親、おじいちゃんもおばあちゃんも本当に優しくて、よくしてもらいました。
お店に立たれる上で気をつけていることはありますか?
ご主人:お客様の吸っているたばこを覚えておくことを心がけていますね。意外にたばこを買う方は同じお店で買って下さるんです。お客様が一回買ってくれると大抵覚えますね。
奥様:私はお客様は神様って本当にそう思うんです。お客様が来なかったら商売にならないもの。お客様を大切に、たとえ商売に結びつかなくても、近くで困っている方が見えたら、余計なことかもしれないけど、自然に手が出ちゃう(笑)。それに、朝、お店の前で挨拶するだけの子供さんからでも、年賀状もらったりして嬉しいですよ。
周辺案内
天王洲アイル


マンション、オフィスビル、ショッピング施設、レストラン、劇場、ホテル、公園などが並ぶ、東京ベイエリアの再開発街区。オフィス街として有名ですが、夜は夜景の美しさから大人のデートスポット、休日は近隣に住む家族連れで賑わうなど、多彩な顔を持つ。
東京都品川区東品川2-3-12
JRりんかい線、東京モノレール線「天王洲アイル」下車すぐ
荏原神社


品川の総鎮守として、豊受姫之命、天照皇大神、高神、須佐之男尊、手力雄之尊の五柱の大神を祭祀しています。6月の天王祭は、水神様でもある、須佐之男尊の使いが「かっぱ」であることから、祭に参加する人々を「かっぱ」になぞらえ、「かっぱ祭り」とも呼ばれています。
東京都品川区北品川2-30-28
京浜急行線「新馬場」下車 徒歩3分
編集後記
お話を伺っている最中でも、お店の前を顔なじみの方が通ると「こんにちは」と気軽に挨拶をする奥様、ご夫婦の温かいお人柄がサービス精神に繋がっているのだと感じました。この辺りはお寺や神社が多く、お祭りも盛んで、よく参加されるとのこと。お祭りの写真もたくさん見せていただきました。